空間は、意識するまでもなく周囲をとりまいている。
そのとりとめのなさが、イメージのようだと思い、
私は制作によって、それを捉えたいと思った。
私は空間を別の感じにするという方法で、空間そのものを作品化する。
それは短い時間だけ、現実の世界に出現する。
それは、外から見るのではなく、内部に入り、長い時間を過ごすことによって、
観客にゆっくりと働きかける。
そして空間と観客の意識との境界が曖昧になり、観客の意識が宙にとける感覚を促す。
空間は観客のイマジネーションを誘発し、帰るときには日常の世界が少し違って見える。
---扇千花---
略歴
扇 千花 おおぎちか
京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程美術専攻彫刻領域修了 博士(美術)
主な個展
1981、85〜88、90〜93、95〜96、98〜00 ギャラリーギャラリー・京都
1998 エキジビションスペース 東京国際フォーラム・東京
1999 枚方市立御殿山美術センター・大阪
2001 画廊 編/ぎゃらり かのこ・大阪
2005 ギャラリーNAF・愛知
主なグループ展
1995 紙の世界(国立国際美術館・大阪)
2000 表出するイメージ:和紙を通した現代美術の表現(三鷹市芸術文化センター・東
京)
2001 テクスチュアル スペース−日本の現代テキスタイルアート(イギリス巡回)
2002 HOSOMI TO CONTEMPORARY 000 -READYSTARTED-(細見美術館・京都)
2005 Sign Post to a New Space -Concept, Collection, Collation(ハロゲート
インター ナショナル センター・イギリス)
主なワークショップ
2000 横浜美術館・神奈川
2001 福岡市美術館・福岡
2006 サントリーミュージアム・大阪