ニューヨークで開かれたアートフェア:artexpoに行きました。
(記:中島由記子)
artexpoは 2008/2/28-3/3 ジャコベ・コンベンションセンターで開催されました。
今回、東京の木の庄企画様の方から、画廊 編 ぎゃらり かのこの作家の作品が出展されました。
・仲瀬輝明(平面)
・根本智雅子(平面)
・植村 美子代(銅版画)
・原田 武(鍛金)
今年のNY・・・・アートフェアとチェルシーのギャラリー
広いコンベンションセンターいっぱいにブースが作られ、処狭しとアートが並び、油絵、彫刻、版画と様々な種類のアートを見ることが出来ました。入り口を入ると、そのブースの数にびっくりしました。ブースは、ギャラリーの出展とアーティストが独自に作品を展示するものと2種類あります。やはり、地元NYのギャラリーが多く、運搬が簡単なこともあり、たくさんの作品を会場に持ち込んでいました。その他、韓国のギャラリーの数も多かったように思います。センターの中央には、カフェが設置され、簡単な軽食やアルコールが楽しめるようになっていました。
私にとって、上海に続いての2度目のアートフェア視察です。NYは、やはり見る人が落ち着いて自分の感性にぴったりするアートを探している印象でした。カメラをぶら下げ、作品を写真に収めて歩く中国人とはだいぶ違いました。今年のアートフェアは、プライム問題もあり入場者が例年より少なかったと聞いています。
私はアートフェアの会場をぬらぶらと歩くのが好きです。仕事柄、ギャラリーや美術館によく行きますが、アートフェアで見るアートはまた違った顔を持っています。一番大きな違いは、商品であるということでしょう。ギャラリーや美術館で見る作品は、高尚で、時には高慢ちきで見るほうを近づけないそんな印象があります。アートフェアで見るアートは、とても友好的て作品が見るほうに近づいてきてくれる感じがします。何か買おう、どれか買おうと作品に近づいていきますから、作品のほうもどんどん近づいてきてくれます。出展しているアーティストは、お客さんのも売りこんでいますが、ブースをもっているギャラリーにも近づける絶好のチャンスとあって、熱心に売り込んでいました。
様々な作品が出ているアートフェアで、これを買おうと決めるのは買い手の判断のみ。自由な感じがします。また、色々な感性を認めるおおらかさが感じられました。
チェルシーのギャラリー・・・・・映像アート元年
今年は、映像アート元年といえるくらい、映像アートをやっている画廊が多かったです。去年の3月、チェルシーに行きましたが、1年前と比較すると、映像アートへの熱の入れ方は、はっきりと変わってきていました。あるギャラリーなどは、体育館位のスペースを白壁にして、映像アートを見せるスペースを作っていました。今まで色々やってきた映像アートが、いよいよ本格的にマーケットに乗り始めたる、ということだと思います。 デジタル映像が普及して、簡単に編集が出来るようになりました。しかし、TVや映画といった映像と、映像アートがどう違うのか、どの方向に歩くのかということが、長らく定まっていなかったように思います。15秒のTVのコマーシャル映像の中に、ウィットに富んだ、質の高いものがあります。そういった、長らく歴史のある制作現場とは異なる、個人の表現の世界を構築するには、長らくの試行錯誤の時間が必要だったのでしょう。偶然でしょうか。今年(2008年2月)の京都芸術大学の卒業・修了制作展で見ました。映像アートは、かつて無いほど仕上がりがよく、面白かったように思います。